業界別!企業が想定するリスク、ベスト3!
2017.07.03更新
今回は「企業が想定しているリスク」について書いていきます!
BCPを策定する場合、想定されるリスク(災害)毎に定めてしまうと、効果的なBCPにはなりません。
全ての災害を網羅することは極めて困難で、どうしても「想定外」が発生する可能性が高いからです。
効果的なBCPとするには、リスク(原因)ではなく結果に着目した方が良いと考えられます。
とはいえ、例えばある災害の発生によって事務所が1週間使用できなくなってしまった場合など、「結果」を想定するためには、当然その前提となるリスクを考える必要があります。
前回の記事では、「企業が想定しているリスク」について、帝国データバンク社の調査結果を紹介しました。
今回は同調査結果から、業界別に重要視されているリスクについて紹介していきます。
業界別ベスト3
業界別に上位3項目を挙げると次のようになりました。
農・林・水産業
- 1位 自然災害 85.0%
- 2位 感染症 40.0%
- 3位 設備の故障、情報セキュリティ上のリスク 35.0%
金融業
- 1位 自然災害 83.1%
- 2位 情報セキュリティ上のリスク 60.6%
- 3位 感染症 53.5%
建設業
- 1位 自然災害 70.7%
- 2位 情報セキュリティ上のリスク 34.9%
- 3位 取引先の倒産 32.5%
不動産業
- 1位 自然災害 72.5%
- 2位 火災・爆発事故 44.0%
- 3位 設備の故障 39.6%
製造業
- 1位 自然災害 74.2%
- 2位 設備の故障 55.1%
- 3位 火災・爆発事故 48.0%
卸売業
- 1位 自然災害 67.1%
- 2位 自社業務管理システムの不具合・故障 45.1%
- 3位 情報セキュリティ上のリスク 38.8%
小売業
- 1位 自然災害 73.8%
- 2位 自社業務管理システムの不具合・故障 41.3%
- 3位 情報セキュリティ上のリスク 40.0%
運輸・倉庫業
- 1位 自然災害 75.8%
- 2位 物流の混乱 47.1%
- 3位 設備の故障 39.2%
サービス業
- 1位 自然災害 72.1%
- 2位 情報セキュリティ上のリスク 55.5%
- 3位 設備の故障 35.3%
その他
- 1位 自然災害 76.5%
- 2位 情報セキュリティ上のリスク 52.9%
- 3位 設備の故障 41.2%
全ての業界で「自然災害」が1位!
業界別にみましても、全ての業界で「自然災害」が1位でした。
リスク別に各業界の認識をみてみますと、「情報セキュリティ上のリスク」は金融業、「設備の故障」は製造業、「火災・爆発事故」は製造業、「物流の混乱」は運輸・倉庫業がトップでした。
業界毎の特徴が反映されていると思います。
感染症リスクは企業規模が大きくなるほど脅威に
また、企業規模によって差が出たリスクもあります。
「感染症」も上位に入っていますが、感染症リスクは企業規模が大きくなるほど脅威に感じているようで、従業員数が1,000名を超える大企業では41.4%がリスクとして考えているそうです。ちなみに、感染症リスクとは具体的にインフルエンザや新型ウイルス、SARSなどのリスクを指します。
また、「取引先の倒産」リスクについて、小規模企業が大企業を13.2%上回る結果となっていて、企業規模が小さいほど、取引先の倒産を大きなリスクとして捉えていることもわかりました。
業界別、企業規模別に分析すると、当然に脅威と考えているリスクが企業毎に異なり、改めて企業毎に合わせたBCPの必要性を感じました。
当社ではご相談いただいた企業に合ったBCP策定を提案していますので、お気軽にお問い合わせください。