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シンプルBCP研究所

BCPコラム

BCP策定における「負担」

2017.06.05更新

今回は実践的な話ではなく、BCP策定における「負担」について考えてみます!

企業のBCPに対する関心は年々高まっているが?

内閣府の「企業の事業継続及び防災に関する実態調査」によれば、平成27年時点のBCP策定率は大企業では約60%、中堅企業では29.9%という結果でした。

また、「策定中」または「策定を予定している」と回答した企業を合わせると、大企業では92%、中堅企業では72.2%という結果になったそうです。

なお、調査開始時(平成19年)では「BCPとは何か知らない」との回答が61%もあったところ、平成27年には7%まで減ったそうです。

以上から、策定には至っていないものの、前向きに動いている企業が多いこと、年々BCPに対する企業の関心が高まっていることが読み取れます。

一方で、「策定中」または「策定を予定している」企業の伸び率が大きいにもかかわらず、策定済企業の伸び率が低い(比例していない)ようにも思います。

その理由は、策定するための「負担」が影響しているのではないかと考えられます。

金銭的負担が一番の「負担」

BCPを策定するにあたっては、金銭的負担が一番の負担になるかと思います。

BCPを策定するために、コンサルタントや士業等の協力を得た場合、当然ではありますが、コンサル料(業務委託料)が発生します。

コンサルタントや士業等の報酬は決して安くないですが、企業内で策定されるよりは、良いBCPが出来る可能性が高いでしょう。

なぜなら、BCPの策定に対する知識と経験があるからです。

直接的な利益を生まないことに対して、まとまった金銭を支出することに抵抗があるのは理解できますが、万が一の有事の際に事業が継続できなくなってしまった場合や事業の再開まで長い時間を要した場合の損失と比較すれば、決して払えない金額ではないはずです。

ちなみに、コンサルタントや士業等の協力を得ずに100%企業内で策定されたとしても、BCPの策定にはそれなりの時間がかかりますから、人件費はかかります。

仮に経営者自らがBCPを策定したとしても役員報酬等があるはずなので、考え方は同じです。

企業内で策定すると、効率性の点でコンサルタント等に劣る可能性が高く、結果的に金銭的負担が嵩む可能性も考えられます。

時間がかかるという「負担」

金銭的負担の次に考えられるのは、時間的な負担です。

BCPを策定するためには、相当な時間を要するからです。

BCPを策定するためには、前回まで記事に書いた「経営資源の把握」、「主要業務の検討」、「目標復旧レベル、目標復旧時間の設定」などの事前準備が必要となり、このあたりにもそれなりに時間がかかります。

当然策定自体にも時間はかかりますし、さらには策定後の机上訓練やBCPの改善など、良いBCPを策定しようとすればするほど比例して時間がかかるでしょう。

経営者自らが策定する危険性

経営者自らがプライベートの時間を使って策定したらお金はかからないでしょ??

なんて考えもありそうですが、それはあまりおすすめしません。

個人的な考えですが、理由は2つあります。

1. 企業の発展が停滞してしまう

ひとつは、経営者のプライベート時間は作業などをせず、「人と会うこと」と「考える」時間を優先された方が良いと思われることです。

業態にもよるかもしれませんが、とりわけ中小零細企業では、一般的に経営者は休日以外には従業員と同じ通常業務にあたり、営業や企業のマネジメントなど、従業員よりも忙しいことが多いと思われます。

そうすると、経営を安定させ、利益を増やすための動きは早朝だったり夜だったり、または休日にすることになるでしょう。

その貴重な時間をBCP策定に充ててしまうと、その分、企業の発展が停滞してしまうと考えられます。

確かにBCP策定は企業にとってとても重要なものですが、経営者自らがプライベートの時間を充てるくらいならば、BCPの策定はコンサルタント等に任せて、企業の利益を上げるための何かをされた方が良い結果になるはずだと思うのです。

2. 結果的に良いBCPが策定できない可能性が高い

もうひとつは、結果的に良いBCPが策定できない可能性が高いことが考えられます。

何故かというと、当然経営者はBCPを策定するプロではありません。そして、経営者が単独でBCPを策定するのは難しいことにあります。

つまり、BCPを策定するにあたっては企業内の担当者にたくさんの資料を提出させたり、意見を聞き取ったりなどの情報収集が不可欠になるので、結局はプライベートの時間では完結できないことがほとんどなのです。

結果、最終的には大部分を従業員に任せることになる可能性が高いのではないでしょうか。

この点、コンサルタント等に任せても、同様の資料を求めますし、担当者の方から情報収集する時間は必要となりますが、効率的に進められるので、時間的な負担も圧縮できるはずです。

金銭的に難しいなら企業内で策定するのもアリ

全くBCPを策定しないよりは、確実にBCPを策定した方が良いので、どうしても金銭的な負担が難しい場合は企業内で策定されるのも選択肢としてはアリだと思います。

費用対効果を検討のうえ、適宜コンサルタントや士業等の専門家に相談することをおすすめします!